少年野球で小学生たちにコーチをするために、資格は必要なのでしょうか?
近所の空き地で息子とキャッチボールしたり、ノックをしたりするのに資格など必要ないでしょう。
しかし、他人様の子供をお預かりして、ある程度の人数に対して野球のイロハを教えるとなれば、なんらかの資格(ライセンス)のようなものが必要なのかもしれないと考えるのは普通のことです。
少年野球を教えるのに資格は必要か調べてみた
いきなりですが、「少年野球」という言い方は、中学生の野球を指す名称なのだと、今回調べた結果、判明しました。
私が子供のころは、市内の子供たち、小3から中3までを混ぜた混合チームで、夏休みに「地区対抗少年野球大会」(通称、防犯野球)というのがありまして、その記憶から、小学生の野球も「少年野球」なのだと誤解していました。
小学生野球の呼称は?
じゃあ正式には、小学生の野球を何と呼ぶのか?
調べてみると、
軟式野球の場合
「学童野球」と呼ぶ。
硬式の場合は、運営する協会や連盟が複数あって、それぞれ呼び方が違うようです。
学童野球「軟式野球」の場合の資格
学童野球チームで野球を指導するのに資格が必要か?という問いに屁理屈を持って答えるとしたら、
資格がなくても野球を指導することはできる
という答えになりますが、
2024年シーズンの公式的な大会からは有資格の規定が入ります。
チーム内の指導者(監督、コーチ、マネージャーなどの代表者)の中に、誰か、有資格者がいれば、登録すれば大会でベンチ入りもできます。
学童野球でベンチ入りに必要な指導者の資格とは
学童野球(小学生の軟式野球)では、ベンチ入り出来る大人の中に1人、有資格者が必要とうたっています。
その資格とは↓
〇公益財団法人全日本軟式野球連盟(JSBB)に属する都道府県野球連盟の
- 学童部
- スポーツ少年団
が「学童野球」と呼ばれます。
小学生を指導する資格
U-12 指導者資格コース
- 公認野球指導者基礎 I U-12
- 全日本軟式野球連盟公認学童コーチ
これらの資格は講習を受講することで取れるようです。
手続きと費用がかかります。
全軟連に非加盟のチームを指導する場合は「基礎U-12」の資格。(例えば硬式チーム)となりますが、その場合は、任意の資格となり、必須の資格ではありません。
しかし、受講したほうが、指導者としては信用ができるでしょう。
全日本軟式野球連盟のHPより
硬式野球(小学生)の場合の資格について
軟式野球の大会では有資格者がベンチ入りに必須条件(2024年シーズン)なるようですが、「小学生の硬式野球」の場合はどうなのでしょう。
小学生硬式野球にも指導者資格はあるが、今のところ任意の資格
現在、硬式野球の小学生チームの指導者の資格は、
全日本野球協会主催の
- 公認野球指導者基礎 I U-12
という資格があります。
講習を受ければ取得できます。
とは言っても、任意の資格ですので、本人の指導力向上が目的です。
小学生の硬式野球はいくつ団体がある?
小学生、中学生の野球のリーグは、なぜかいくつもあります。
まるで、プロレスの多団体時代のようです。
団体によってルールが異なり、変化球禁止のリーグや、リード、盗塁禁止のリーグ、塁間、ピッチャーキャッチャー間も、リーグによって違います。
小学生の硬式野球のあるリーグ
- 日本リトル野球協会(リトルリーグ)
- 日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)
- 全日本少年硬式野球連盟(ヤングリーグ)(小学部あり)
- 日本ポニーベースボール協会(ポニーリーグ中1-中3)(ブロンコ小学生高学年)
- 九州硬式少年野球協会(フレッシュリーグ)
ざっと、これだけあります。
各リーグの規約に目を通してみると、
どのリーグも、指導者(監督、コーチ、代表者、マネージャーなど)も、選手の登録をするのと同じように、登録制のようです。
それ以外の普通のおじさんは、グランドにも入れません。
野球の団体っていくつあるの?
〇公益財団法人日本スポーツ協会
〇公益財団法人全日本軟式野球連盟(JSBB)
〇日本野球協議会(NPB)
一般社団法人日本野球機構
一般財団法人全日本野球協会
〇一般社団法人全日本野球協会(BFJ)
〇公益財団法人日本少年野球連盟ボーイズリーグ
などなど、
まだまだあります。
あまりに多すぎて正確な情報をお伝えできないので、数えるのを諦めました。
日本女子野球協会のHPに分かりやすい日本の野球の組織の図があります。
※図の中にある少年野球の硬式の、ジャパンリーグとサンリーグは、他のリーグに統合されました。
小学生硬式の指導者規約に目を通してみる
各リーグの指導者に関する文面を読んでみました。
日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)
- 公式戦に於いては、指導者登録する。選手と同じように。
- 試合前の審査の時に登録名簿と指導者登録証の携帯の確認がある。(期間の確認など)
- 指導者登録したものがやむおえない自由でノックができない場合には、臨時ノッカー届出書なるものを提出し、ノックができるが、指導者登録した者に限る。
- コーチは年齢制限はないが、未成年者は監督代行はできない。
- 時別な理由がある場合以外、監督コーチ以外のグランド入り禁止
全日本少年硬式野球連盟(ヤングリーグ)(小学部あり)
- ユニフォーム左袖に監督、コーチ(2名)は「連盟認定指導者」
指導者講習会を開催しているが、ライセンスのためではないようだ。
日本ポニーベースボール協会(ポニーリーグ中1-中3)(ブロンコ小学生高学年)
資格制度は見当たらない。
九州硬式少年野球協会(フレッシュリーグ)
資格は要らないようです。
BFJの、Q&Aに答えがありました。
一般社団法人全日本野球協会(BFJ)のページから
Q3.指導者資格がないと野球の指導ができなくなるのですか?
A3.指導することは可能です。全軟連加盟学童チームの場合は、
上記「注」に記載されている内容が決まっています。
他の団体については現時点で「公認野球指導者基礎 I U-12」が義務化される予定はありません。あくまで任意で 取得する指導者資格です。
いつの日か、指導者資格が必須の時代が来るのか
サッカー界は、FIFAを頂点として、ルールも資格もほぼ世界で統一されています。
野球界も、いつか、団体やルールなどが統一される時がくるのでしょうか?
たとえ任意の資格でも、講習を受けるだけで取れるなら、受講したほうが、若い指導者の方は良いと思われます。
また、長老の監督さんが、資格をとる気がないとしたら、コーチが有資格者となり、ベンチ入りしなければいけない事態もこの先あるかもしれません。